「常にチャンス!」
~誰にもチャンスは近くにある~
講師:伏木久登氏
今回の経営トップセミナーは、イカリ消毒株式会社代表取締役会長である黒澤眞次
氏の創業間もない頃から今日までのお話でした。
創業まもない昭和38年にイカリ消毒株式会社におきた、大型取引先であるデパート
の火災事故、社員1名を含め7名の尊い命が失われ大惨事となりました。
会社の大変な危機に立たされた黒澤氏は、一生かけてお詫びしなければと思い詰め
覚悟を決めてお詫びに行ったそうです。このような事が自分の身に起きたら平常心
でいられるだろうか、お話を聞きながら胸が痛くなりました。。その時の黒澤会
長、黒澤社長の心情は計り知れないものがあると思います。
この時に取引先のオーナーから「二度と同じ過ちを起こさないような会社を作って
欲しいと。。」温かい励ましの言葉をかけられたそうです。
どんなに救われたことでしょう。。。これをきっかけに、二度とこのような事を起
こさないと決意して、徹底して会社のプロセスを見直し専門家集団の育成を開始し
たそうです。素晴らしい原動力と機動力だと思います。
現在社員769名以上を抱える大企業に発展していったのも、常に前をむいて誠意
努力し実践を繰り返してこられた賜物と思います。
まさに、ピンチがあったからで「苦難は幸福の門」だと思いました。
このお話を聞きながら、人とのご縁の素晴らしさに感動しました。
業者に火災を出され死亡事故に繋がってしまった、同じく苦境にたたされたはずの
取引先の社長さんがまさに「愛のある」素晴らしい方で責めるのではなく「二度と
このような事を起こさない会社を作って下さい」このような惨事の中で、なかなか
言える事ではないと思います。
このような素晴らしいご縁に恵まれるのも黒澤氏の運の良さと、人柄、まさに生き
方に見習うべき事があるのかと思いました。
今回のテーマである、まさに苦境に立たされた時に、両者ともピンチをチャンスに
されたと思います。
どんな事があっても常に強い精神力を持ち、愛をもって接する事。
相手を許す事で、自分も相手も人生が変わるんだとつくづく思いました。
沢山の経営者の成功話も勿論素晴らしいと思うのですが、どのように苦難を乗り越えてきたのか、どのような心の持ち方をいつも実践されているのか、このような話をきくと勇気百倍、どれだけ心が救われるわかりません。
早起きして、朝礼、挨拶実習、見た目だけでは決して判らない、奥深い心の学びと
実践ができる倫理に出会えた事は、本当に有り難い事だと思います。
今回も素晴らしい時間をありがとうございました。
自分の回りの方や社会にいつも愛をもって感謝の気持ちで生きて行こうと誓いまし
た。
南CA倫理法人会広報委員長山本明美